利用者さまの「望み」と病状理解をどうつなぐのか?
本日はデスカンファレンスを行いました。
今回振り返ったのは、終末期の利用者さまへの支援です。
訪問看護を開始した当初、利用者さまは「もう一度車を運転したい」「リハビリをすれば元通り歩けるようになりたい」という希望を持たれていました。
しかし、病状は骨転移による病的骨折のリスクが高く、過度な運動はかえって身体への負担となる可能性がありました。
希望を尊重したい。
でも、安全も守らなければならない。
このような場面は、訪問看護では少なくありません。
Q. このような場面で大切なことは?
A. 利用者さまの言葉だけで判断せず、その背景にある想いや病状理解を丁寧に確認し続けることです。
「歩きたい」という言葉の背景には、「もう一度自分らしく生活したい」「家族に迷惑をかけたくない」といった本音が隠れていることがあります。
だからこそ、意図的なコミュニケーションを重ねながら、利用者さま・ご家族それぞれの想いに寄り添い続けることの重要性を改めて学びました。
多職種連携が希望を叶える力になる
病状の進行とともに、利用者さまの希望は「歩きたい」から「座りたい」「外の景色を見たい」へと変化していきました。
看護師とリハビリ職が情報を共有し、痛みや骨折リスクを考慮しながら、安全にできる方法を一緒に考えました。
その結果、最終局面では「座って外を見る」という希望を叶えることができました。
また、ご家族へ服薬管理や介助方法をお伝えすることで、安心して在宅療養を支える力にもつながりました。
訪問看護では、利用者さまだけでなく、ご家族も支援の対象です。多職種がそれぞれの専門性を活かして関わることで、本人らしい生活を最後まで支えることができます。
グリーフケアから教えていただいたこと
利用者さまの逝去後、ご家族を訪問した際には、「自宅で過ごせて本当によかった」「助けてくれてありがとう」と感謝のお言葉をいただきました。
大切な方を失った悲しみは決して消えるものではありません。
それでも、「やりきった」という思いを持っていただけたことは、利用者さまとご家族に寄り添い続けた時間があったからこそだと感じています。
今回のデスカンファレンスを通して改めて学んだのは、終末期医療に正解はないということです。
だからこそ私たちは、一人で悩まず、多職種で話し合いながら、その方らしい人生を支える訪問看護をこれからも実践していきます。
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